SONNY J
SONNY J

 フジロック2009(日曜日)  RED MARQUEE


2007年夏−チャートをにぎわしていたのはちょっと陰鬱なインディーズバンドや学園祭でプレイするスクール・キッズばかりであっただが、そんな状況を変えるであろう人物がここにいる。誰かって?その名はサニー・J。「世の中シリアスな音楽ばかりでもうたくさんだよ」と素顔はナゾに包まれたサニー(別名グラハム)は語る。「ギターバンドもR&Bのサウンドも大体どれも似たり寄ったりだ。本来なら全然違うものでしょ。俺はボーダレスで偏見のない、ブラックとホワイト・ミュージックをミックスしたものを創りたいんだよね」
否が応でも彼の名を知ることとなるだろう。イチ推しのディスコシャッフルであるデビューシングル「Can’t Stop Moving/邦題:今夜もキャント・ストップ」のベース・ラインはあのピーター・ドハーティーが暗記してしまいそうなくらいキャッチーなわけで。その他Junior Senior(ジュニアシニア)のバブルガム・ミュージック、Sly stone(スライ・ストーン)のレザーのジャンプスーツ、The Avalanche(アヴァランチーズ)のばかばかしさなど5本指に入る屈指のアーティストがミックスされた型破りなソニック・ミュージックに仕上がっているのだ。しかしそんな表面上だけのものではない。サニーJの音楽はポップの中のポップ、彼はもっと自由に聴いて欲しいと思っている。じっくり聴いてみると、Opportunity Knocks(オポチュニティー・ノックス *アメリカで最も面白い人々の一人と称されている)やばかげた占星術(”You have a tendency to drift” 結果に影響されやすいかもしれないけど・・・)、また「The Rockford Files(ロックフォードの事件メモ)」(*1)、「The Brady Bunch(ゆかいなブレディ家)」(*2)など70年代のTVの奥義ともいえるものの寄せ集めとも言えるだろう。しかしこれはまだ序の口にすぎない・・・。
*1)「ロックフォードの事件メモ」(”The Rockford Files”)
は1974年から1980年まで6シーズンにわたり、アメリカNBCで放映された、ジェームズ・ガーデナー演ずる私立探偵ロックフォードを主人公としたテレビドラマ。日本では、1975年から1979年にかけて、テレビ朝日系で放映。初め「ロックフォード氏の事件メモ」のタイトルだったが、1976年の第2シリーズから「ロックフォードの事件メモ」に海内された。
*2)「ブレディ家」(The Brady Bunch)
陽気でにぎやかな一家と、超元気な家政婦さんが繰り広げる大世帯コメディ。6人の子供達が巻き起こすハチャメチャ騒動も楽しい、アメリカで最もポピュラーなホーム・コメディ。米ABCネットワークで放送され、日本でも大ヒットした作品。
「DJとしてはディジー・ラスカルからブレディ・バンチまで何でもやるよ」と彼は語る。「70年代の音楽に惹かれるんだ。多分その時代に生まれ育ったからだと思うけど、音楽的にもなんでもトライしてみたいから良いものは何でも取り入れる。Girls Aloudの「Love Machine」のような誰にとってもも身近な曲がいいね。あれは本当にスゴイ曲だよ。」
話が前後したが、彼はイギリス・リバプール出身。10年前に生活拠点をマージー河畔からロンドン南部へと移す。さらに音楽業界の荒廃に幻滅した彼は、自身のレコードコレクションを手に、イギリス南部ケント州(Whirstableホイットスタブル/ウィスタブル−イギリス南部ケント州の港町)へと移る。数々のアーティストがそうしてきたように、彼もまた潮の香りあふれる小さな町から飛び出し、成功への道を歩み始めたのだ。
「新しい土地では、別の名前で活動しようと思ったんだ。ビートルズがSgt Pepper’s Lonely Hearts Club Bandという別のバンド名で活動して、違った彼らを自由に表現できたよね。俺もそれに習ったってわけさ」
チャリティショップでアナログ盤の掘り出し物を見つけることに注がれる情熱(”I’m a Sue Ryder obsessive“僕はSue Ryder支持者だ. *Sue Ryder=イギリスのチャリティショップ)とロック魂が融合して生まれた曲が「I’m So Heavy」だ。腹筋がよじれそうなほどおかしなこの曲は音楽専門誌の「Musicians Wanted」欄のうぬぼれ屋達を茶化して面白おかしく歌っている。「I’m gonna play some bass-licks on your grave!」というちょっと古めかしい歌詞も登場したり、おそらく今年聴いたオカシな曲No1になるに違いない。周囲の反応に気を良くした彼は(彼の曲に見向きもしなかった人々が気に入ったのだ!)ずっと探し続けていたもう1人の自分を見つけたと気付く。それがサニー・Jである。
「今夜もキャント・ストップ」は彼自身のマイスペースからスタートし、英国営のBBCゴールデンタイムのRadio Oneで取り上げられるや否やこれまで相手にもされなかった各社からのオファーが殺到、それらをあっさり退け、グラハムが契約を交わしたのはEMI傘下の伝説のソウルレーベルStateside。こうしてデビューアルバム『ディアストロ』の制作が始まったのだった。
ポスト・レイブと言われるFrankenstiein、ヒューズ・コーポレーション、ザ・ストゥージズまたアルバム「メロー・ゴールド」時代のべック、ホセ・フェリシアーノらがミックスされたトラックであるが、『ディアストロ』では一時の流行りのように大物にこだわったわけではない。さらに良いのは「キャバレー・ショート・サーキット」のような荘厳なスケールで描き出されたチューンだ。(キーとなる歌詞は「God how much I loved you/Yet I walked away」)黄金期のセイント・エティエンヌのハートブレイク・ポップと同等に位置づけられる。嬉しいことにこの手の曲が他にも揃っている。「いろいろ考えさせられる曲になるんじゃないかな」とグラハムは熱く語る。「泣くのか?笑うのか?ポップ・ミュージックを感情を表現するキッカケにしたかったんだ」
相棒DJ Readybrekと共に「21世紀のSly Stone」と称され、DJとしてキラー・チューンやショウでますます魅せてくれるに違いない。ここにあるのはこの先数年は楽しめるスマートなポップ・アルバム。まだまだ自由自在な可能性を秘めた世界のルービック・キューブといったところだ。「未来のために過去を切り取っている感じ」とグラハム。そして最後にこう言った。「リサイクル、だね」現在、そして2007年は??やるしかない!

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